せん日記帖

狭く浅い知識を持つせんが戦国武将ゆかりの地へ行ったり絵を描いたり妄想したりするブログです。

広島夏の福島正則ツアー ~鞆の浦編~

どうも!せんです!!
前回、前々回から続いた「広島夏の福島正則ツアー」シリーズromance705.hatenablog.com
romance705.hatenablog.com
今回は最終回、鞆の浦です!!!


前日、福山市のホテル(鞆の浦まで1時間)に泊まったのですが疲れが出たのか朝起きたら目の前がフラフラして気分が悪くなったのでチェックアウトギリギリまで休んでいました
しかもこの日は雨・・・


ちょっと先行き不安な感じでしたがいざ鞆の浦に行ってみたら素敵なところでそんな不安も吹き飛んでしまいました!
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鞆の浦は「崖の上のポニョ」の舞台のモデルになったといわれています


鞆の浦は瀬戸内のほぼ中央に位置し、この辺りで潮の流れが変わるところから古来、潮待ちの港として栄えました
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江戸時代の港湾施設、常夜灯・雁木・波止・焚場跡・船番所跡の5点セットが残っているのは日本では鞆港だけです!


昔ながらの町並みが多く残っており、いい雰囲気で落ち着きます
次来る時は鞆の浦に泊まって一日のんびり過ごしてみたいです
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鞆の浦は猫好きには超有名な場所らしいです
風景に猫が溶け込んでいて振り返ったら「あ、いたの?」みたいなことが何回もありました


まあ、こんな感じで歴史好きとか抜きにして万人におすすめする本当に素敵なところです!!
想像してたよりかなり良い観光スポットだったので「福島正則ツアー」だという事を忘れて一日のんびりしてしまうところでした・・・


ここからは福島正則関連の場所も巡って行きます!!
まずは鞆城です!!!

簡単に説明しますと
鞆は古代から潮待ちの港として栄え、軍事的にも枢要の地だったのですが市街地に城は存在しませんでした
鞆城の前身となるのは天文22年(1553)頃に毛利元就の命により備後地方の豪族渡辺氏が市街地中心部に築いた「鞆要塞」だそうです

そして慶長5年(1600)の関ヶ原の戦いの後、備後の国を領有することとなった福島正則がこの「鞆要塞」を中心に市街地を取り囲む大規模な城郭「鞆城」の築城を始めたのです
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鞆城の跡地は、大部分が鞆の住宅地となっていますが、本丸跡には現在、鞆の浦歴史民俗資料館が建っています
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駐車場と資料館の間にある石垣は発掘調査で出土した石垣を再利用しているのだとか
刻印がありました


築城は慶長14年(1609)まで9年あまり続きましたがあまりに巨大な城郭のため徳川家康の嫌疑がかかり廃城となり、福島氏の移封後は鞆奉行所が置かれました


で、福島正則はその城下町整備の一環で「寺町通り」を造営しました
山裾に各宗派のお寺がほぼ一直線に並んでいます
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お寺が一直線に並んでいるのを撮りたかったのですが無理でした・・・
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お寺が密集してるのがわかるでしょうか?


では福島正則の作った「寺町通り」を歩いてみたいと思います!!
1日目の「二葉の里 歴史の散歩道」は欲張って全部を全部行こうとして本当に行きたい所に行けなかったのでそれを教訓に行きたい所をピックアップして行くことにしました


まずは法宣寺から

江戸末期、法宣寺境内に加藤清正を祀るお堂があり、多くの参拝者を集めていた名残で、友光軒の前の四つ辻から、鞆小学校前を経て法宣寺に至る道筋を、「清正公道(せいしょうこうどう)」と呼ぶそうです
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清正公堂は今はありませんが今でも法宣寺には二体の清正公像があり、そのうち一体は清正公自彫りとの伝承があるとか!見てないけど!!


この法宣寺の前の通りをまっすぐ行くと突き当りに山中鹿之助首塚があります

天正6年(1578)高梁川阿井の渡で討たれた山中鹿之助はこの地で毛利輝元足利義昭に首実検されました
胴塚は阿井の渡にあります
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鞆の浦は道路の大部分が江戸時代から継承されています
首塚が道路の途中にあるのは路上にさらし首にされてたってことなのかな・・・?


そして首塚を右に曲がるとすぐあるのがささやき橋です

応神天皇の頃、百済よりの使節の接待役 武内臣和多利(たけのうちのおみわたり)と官妓 江の浦(えのうら)は役目を忘れ夜毎この橋で語り合いそれが噂になり二人は海に沈められました
それから密語(ささやき)の橋と語り継がれています
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橋といっても道路がちょっと盛り上がっているだけです
今は地続きですが当時、鞆の浦は七島と呼ばれる橋で繋がれた中州だったそうで、地元の人が悲恋を語り継ごうと橋のあった場所に碑を建てたのがいまの「ささやき橋」です


このささやき橋からさらに道なりに真っすぐ行くと沼名前(ぬなくま)神社の参道に出ます
せっかくなので沼名前神社に行ってみましょう!


その前に参道の途中の小松寺に立ち寄ります!

このお寺の本堂前に、「有髪薬師地蔵尊」という珍しい有髪のお地蔵さまが祀られています
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帽子かぶってらっしゃってて髪があるかどうかよくわかりませんでした・・・


では小松寺を出て沼名前神社に行ってみましょう

境内に秀吉遺愛の能舞台があります
かつて京都伏見城にあったものを、福山城主・水野勝成が二代将軍・徳川秀忠より拝領し、それを沼名前神社に寄進したそうです
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能舞台は折りたたまれていました
ちなみにこの能舞台、組み立て式で持ち運び可能だそうです
秀吉といえば黄金の茶室も組み立て式でしたよね


沼名前神社を出ていったん山の手を離れて入り組んだ路地の方を歩いてみます
そこに静かにたたずむのが小鳥(こがらす)神社です

福島正則鞆の浦の城下町を整備した際に、鍛冶工をこの地域に集めて鍛冶屋町を造りました
その中心にあるのが小烏神社です
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一枚目の写真に自転車が写っていますがこれは私が借りたレンタサイクルの自転車です


もう一度山の手に戻り、次に行くのは慈徳院です

福島正則を大檀越(「檀越」とは、仏教を後援する人のことをいいます。仏僧に帰依し、衣・食・住に関してのお布施をしたり、お寺の経営を支えたりします)として建立されたお寺です
福島正則はキリシタンに対して友好的で海駅であった鞆港はこうした新しい宗教、文化を受容し、それが町の文化の特徴の一つになっているのだとか
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中に薬師堂とかあったんですが写真撮ってない・・・


最後は安国寺です

室町時代足利尊氏により南北朝の戦乱による戦死者を弔うため国ごとに作られた「安国寺」の一つとされ、室町時代末に衰退しましたが安国寺恵瓊により再興しました
安国寺恵瓊(えけい)が手を加えた枯山水庭園があります
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雨が降っててあわててたためまともな写真があまりありません・・・
庭園はあまり手入れされてない系でした・・・


ということで寺町通を歩いてみましたが(ホントは自転車だったんですけど)私が行っていないだけで鞆湾の全景が一望できる医王寺、鞆の浦で最も古いお寺 静観寺などまだまだ見どころのある寺社がたくさんあります!
常夜灯や古い町並みも良かったのですが私はこの寺社が密集した寺町の雰囲気が忘れられないです
あとあんなに狭い路地なのに交通量多くて写真撮るのも一苦労だったこと


これにて鞆の浦の旅は終了ですが最後にとっておきの場所を紹介します
鞆の浦から4㎞ほど離れた沼隈半島の南端にある阿伏兎観音です

崖の上に建つ朱塗りの観音堂が神秘的で美しいです
ぜひ、一度は訪れてもらいたい名所です
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私が行った時、篠笛の音が聞こえていてBGMかと思ったら参拝客の方が吹いていました
そのおかげで神秘的な雰囲気が更に増していました




では「広島夏の福島正則ツアー」これにて本当に終了です!!
お付き合いありがとうございました!!


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